2022年1月6日18:57, ボードゲーム
初めて遊ぶボードゲームのルールをインスト(教えること)される状況は結構あります。
また、インストしたいプレイヤーも居ます。 人は誰かに教えることを案外好んでいるのでしょう。
このような状況では、インストするプレイヤーが複数になってしまう場合があります。 これは望ましくないなと感じました。 2人の良い上司よりも1人の悪い上司のほうがまだマシなのです。
まず、どうしてインストするプレイヤーが2人や3人に増えてしまうのか、考えてみます。 以下に例を2つ挙げますが、他にも色々とあるでしょう。
13階サークルでは、インストをするプレイヤーは大抵の場合、遊ぶボードゲームを持ってきた人になります。 持ってくる人は事前にルールブックを読み込んで、他のプレイヤーへインストできるように準備しておきます。
ただし、いくら事前にルールブックを読んだからといって、正確に他の人へルールを伝えられるとは限りません。 いざインストする状況になったらうまく行かず、結局他の人がその場でルールブックを読んで伝えることになる場合もあります。
また、事前にルールを読んだ人が他にいるかもしれません。 仮にベックとしましょう。 ベックは丹念にルールを読んでいるため、ボードゲームを持ってきてインストを初めた人がした説明の間違いに気が付きました。 ベックは間違いを都度指摘し始めます。
カリン、ベック、ピーコートの3人は頻繁に遊んでいました。 彼らだけでボードゲームを遊ぶ場合、もうルールを知り尽くしているゲームがほとんどであるためインストは不要です。
ここに、ジョシュというたまに遊ぶ友達が来ました。 ジョシュはドミニオンのルールをあまりよく理解していません。 インストが必要です。
初めにカリンがジョシュへインストを始めました。 銅貨・銀貨・金貨の説明から入って、手番でできることを一つ一つ伝えます。 カリンの説明に誤りがあれば、ベックが指摘して代わりに詳細な情報をジョシュへ流し込みます。 スキがあるとピーコートは「金貨を集めたほうがいい」などと自分が経験していた適切な戦略をジョシュに伝授します。
では、どうしてインストするプレイヤーが複数になることは望ましくないのでしょうか。
これは端的に言ってしまえばインストするプレイヤー間で矛盾や食い違いが発生するためです。 そしてこれらは混乱を招きます。
最も問題なのはルールが矛盾することです。
UNOを例に挙げます。
大切なことは公式ルールかどうか、ではなく、どのような説明をするか、です。 UNOの例では明らかに異なることを伝えています。
これがボードゲームをインストするときに起きると困ります。 どちらに従えばよいのかわからないからです。 このように明らかな間違いならば良いのですが、もっと細かい部分の矛盾については追いきれないでしょう。
インストするプレイヤーにも依りますが、推奨されるプレイを教えてくれることがあります。 このこと自体は問題ではありません。
ただ、この推奨プレイがプレイヤーによって食い違っていると、インストされているプレイヤーは混乱します。 困りますね。
そもそも、ボードゲームの遊び方は人それぞれで良いのです。 教えてくれる推奨プレイはあくまで1つの遊び方であって、それに従う必要はありません。 熟練したボードゲーマーは、自分だけの遊び方を追求していくのだと個人的に思います。
推奨プレイをわざわざ選択式にする必要はないのです。
議論をしたくてインストしてもらっているわけではありません。 ボードゲームで遊びたくてルールの説明を聞いているわけです。
ところが、インストする人たちは、以前から気にかかっていたルール上の欠陥や矛盾を議論したがります。 ここでも公式ルールはどうでもいいのです。 どちらがより楽しくボードゲームを遊べるルールなのかという観点で、彼らは意見を主張し合います。
大変結構なことです。 楽しい体験を得るために努力することは大切です。
今やる必要はないと思いますが。
難しいことは何もなく、傾聴を意識することが大切です。
ボードゲーム用語集まとめ
インストについての記載あり