2020年7月5日19:07, ボードゲーム
ボードゲームの1つであるUNOの実験、研究を行っております。
ドメモの論文、宝石の煌きの論文と同じように、論文にして発表する予定です。
実験、研究している結果を途中途中でブログへ記載していこうと思います。 最終的には論文にまとめます。
第1回目ではUNOをプレイする順番について考えていきます。
以下に記載した項目が本記事における UNO のルールです。このルールに則り以降のシミュレーションは実行されました。
実験に使用したモデルについて説明します。
モデル名は手札にある出せるカードをランダムに出すモデルです。思考の流れは以下のようになります。
プレイヤーの人数は4人、得点が500点以上のプレイヤーが出た時点で1ゲーム終了、これを10000回行います。
また実験基盤はpythonによって実装しました。
図は手札にある出せるカードをランダムに出すモデルのシミュレーション結果です。 横軸が UNO 終了時に取得している得点、縦軸がその得点で終了したゲーム回数です。 A 、 B 、 C 、 D はプレイヤー名で順番はそれぞれ 1 、 2 、 3 、 4 番目です。 図から、 500 点以上を獲得しているゲーム回数が最も多いのは A です。これは、 1番目のプレイヤーが有利になることを示しています。
図の点は、0点から50点までは0、50点から100点は50のようにプロットされています。
500にプロットされている4つの点を見ると、Aだけ顕著に飛び出していますね。一方でB、C、Dはほとんど同じに見えます。
500以降も、550、600、650はAが上回っているように見えますが、他のプレイヤーとの差はあまりありません。
第一に、500にプロットされている点というのは、UNOにおける勝利回数を意味します。500点以上取ればそのプレイヤーの勝利です。
1番目にプレイしているAが他のプレイヤーよりも多く勝利しているということから、1番目にプレイすることがプレイヤーにとって有利に働くと考えられます。
また、2番目から4番目のプレイヤーの間では500にプロットされている点のゲーム回数にはそれほど差がありません。
したがって、1番目だけが順番による有利さを得ていると考えられます。
第二に、0から150までにプロットされている点で、4人のうちAは最も少ないゲーム回数です。これは順番による有利さが働き、ゲームに負けている回数が少なくなっていることを示しています。
他のプレイヤーと比べて0のところだけ極端に少ないのも、500のところの多さと対照的であり、0の回数が減った分、500の回数が増えているといえます。
1番目だけがこれほどまでに有利になる理由が今のところ分かっていないので、今後考察していければと思います。